書評日記 第10冊
あっ、とうとうやってしまった。最近インターネット上では著作権云々が流行っているらしいが、これはもろに抵触しそうである。・・・なんてことには、ならないようにして欲しいものだな、まったく。
一応、これは書評日記ということで、本の説明が主であり表紙をスキャナで持ってきて貼り付けているのは、その本を買おうという貴重な方々に情報を与えたいからである。本を探そうと思ったら、大抵の人は表紙を見るでしょ。私は、こーいう本を読んでほしい!、と言いたい場合、こんな表紙だから本屋さんで探してね、とするのが一番手っ取り早いし、情報量も多く(GIFだから、文章に比べても多いハズ)なる。
ちなみに、取り込んだ画像を無造作に縮小して貼り付けているのも、その辺の配慮をしてのことなのだ。(ま、単にスキャナの性能が悪いとか、縮小のアルゴリズムが悪いってのもあるけど・・・)
ま、そんなこんなで、吾妻ひでおの「アズマニア」を薦める。
2巻にある「不条理日記」は傑作であるといわれている。で、私は今回初めて読んだのだが、傑作である。まー、所詮まんがであるので、傑作とはいってもその辺さっぴいてもらわないと困るけど(だからといって、漫画をないがしろにしいるわけではない。士農工商漫画家という具合なのだから・・・)、漫画というのは「かんどー」をそのまま持ち込める便利なメディアである(というのを誰かが言ってた)という意味では、当時の漫画界としては、ずいぶん前衛的だったのかもしれない。
ただ、前衛といっても、ゲージュツの前衛とは違って多くの先進的なFANに吾妻ひでおは支えられていたと、私は思う。当時のもやもやがなんらかの形で昇華されるとこんな感じになるんではないか、と今、想像する。まー、私の場合、漫画との出会いが遅いから(本格的に読み出したのは、高校2年以降だと思う)あまりリアルタイムには読んでいないので当時のことはなんとも言えない。ただ、「不条理日記」は傑作であることは確かなのである。
不条理といえば、筒井康隆なのかもしれない。でも、横田順弥の方がハチャメチャ度(横田さんは「はちゃはちゃ」と自称する)は高い。他に唐沢なおきとか、石川ジュンとかがいる。そーいうどっか飛んでいってしまうような作品群というのも読むべきだと思う。
人生なにがあるかわからないぞ、という感じがいいのである。
update: 1996/06/07
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