書評日記 第143冊
人物の描き方 ルーミス
マール社

 文房具というものは「お気に入り」がある。そう、俺は、ものを書く時に以前は百円万年筆を使っていた。また、一万円で買った万年筆を使って日記を書いていたこともあった。
 最近では、あまり字を書く機会が減ってしまったので万年筆はお蔵入りになってきて、ボールペンを愛用している。

 そういう文房具に名前さえ付けないけれど、それぞれの文房具には愛着がある。ま、そのもの自体には何故かこだわらないだが、その辺は、もの自体に固執しないのか、それとも所詮文房具にすぎないと思っているのかいずれかは解らない。ただ、その文房具と全く同じ種類のものを好む傾向にあるらしい。
 色々吟味した結果なのか、「それ」を絶えず使い続けるような感じがする。

 かつて書いていた日記のノートはクリーム色の大学ノートだった。いかにもノートらしいノートに万年筆で日記を文字を綴った。
 そう、日記の最後は必ず、「Good Luck」で締めくくられている。一日を終えて考えをまとめて、そして、書き終わりには、一歩成長した自分がそこにある。日記とかその碑の行動なんてのは積み重ねだと思う。ルーチンではない繰り返し。朝起きて、夜には寝るのだけれども、決して同じではない一日がそこにあり、その場その場で考えたことをメモしていく。当時の俺はそういうスタイルで日記を書いていた。

 そんな中で文房具は俺にとって大切な伴侶なのかもしれない。
 ノートブックを買った。これも俺の大切な文房具である。

 さて、本日の一冊であるが・・・ははははは、読み込みの深いあなたにはばればれ?そう、先の文章は喫茶店で書いたものです。ノートブックを買ったのはいいけれど、バッテリー切れで結局ノートに手書きです。それを校正も兼ねて書き写してみました。
 丁度ノートに1頁分で5枚書きました。別にテーマは決めなかったけど、ただ、きちんと一頁に収まるように書いたつもり・・・というか、後半ちょっとばたばたしているかもしれない。そんな感じなので、ま、いわゆる書き溜め状態ですね。

 改めて、本日の一冊だけど、ルーミス「人物の描き方」(マール社)をお送りしましょう。
 かつて、俺が漫画を書いていた頃に参照にしていた本です。いわゆる教科書というやつですね。ただ、まあ、あとから考えれば、漫画なんてこういうデッサンは必要なかったわけですよ。もっと自由にデフォルメして描けない部分があってもほっとけば良かったのかもしれない。妙にね、人物のラインとか骨格、筋肉の付き方なんてのを学んでしまったもので、その癖がモロに絵柄に出てきてしまい苦労します。まあ、本格的に絵画をやる人には勧めますが、漫画程度であれば、無用と申しておきましょう。俺の経験から。

update: 1996/09/09
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